記事の詳細


「古民家」といえば、「山奥の大きな農家の家」風を連想する
ミーハーなminamiとaibon。

そのお宅は意外にも、駅からも程よく近い昔からの住宅街の一角にありました(苦笑)。

1.jpg

まず、目に入るのが「黒い土壁」 
これは「大津磨き」といい、8人の左官職人さんが一斉に磨き上げたのだそう。 
とても手間ヒマかかる工法なのだそうです。

 

2.jpg 4.jpg

カラカラと引き戸を開けて
玄関に入ると
外壁とは違った土壁。
古材と新しい材が 
バランスよく使われています。

なんといっても、この家の見所は 
「下駄箱」と設計の小倉さん。
実はコレ、古い梯子状の階段。
だから靴は斜めに入れます。
(奥行きが少なくて済むのです。) 
アイデアですね~♪

 

3.jpg

 

玄関土間から見えるキッチン。 
天井高が昔の家の通り低く抑えられています。
かえって落ち着いた雰囲気です。 
梁もとても立派な古材。 
天井にある照明は障子を再利用しています。 
玄関から見えるキッチンというのは、敬遠されそうですが、
このお宅は、生活観あふれたキッチンに見えないので良い感じでした。
コレも、歴史ある落ち着いた古材のなせる雰囲気だからでしょうか。

 

5.jpg 10.jpg

キッチンは水に強い
タデラクトという左官仕上げ。
渋い赤色は、「おくどさん」を 
イメージした色なのだそうです。
後ろの水屋は、

納戸にあった箪笥?を 
奥行きを縮めて再利用。
ダイニングテーブルは床板を利用。

洗面所のシンク前の飾り棚も
キッチンと同様の左官仕上げ。
触ってみると、
左官仕上げとは思えない
タイルのような肌触りでした。
見た目も優しい感じです。

 

場所ごとに違う壁の左官仕上げ。
なんともいい雰囲気を出しています。
【蒼築舎】の松木さん作だそうです。

 

7.jpg  6.jpg

天井を低く抑えたダイニングの隣は
吹き抜けのリビング。
階段は、とても大きいのですが 
空間が大きいので違和感はありません。

昔の梁をみせています。
コレが古民家の醍醐味でしょうか。
立派な梁、色合い、新しいものでは
出せない風格です。

 

8.jpg

2階は高い天井を活かした
子供室。 
10メートル以上の梁が 
使われていました。
すご~く長いです。

11.jpg

子供室の隣の寝室。
船底天井を左官仕上げで
可能な限り丸くしたそうです。
穴ぐらに入った感じで 
とても落ち着きます。
障子は建具屋さんの
自信作。

リフォーム前の写真を見せていただきましたが
今とは全然違う普通の外観でした。
なのに立て替えではなく、改修工事を選んだのか、お伺いしました。

 

元々この家はお施主様のおじい様が建てられたそうで 
築70年が経つそうです。
おじい様は名工といわれた大工だったそうで 
それを知っていたお施主様は 
まったく「立て替え」ということを考えなかったそうです。

 

古い物の価値を知っていたからこその決断でしょう。

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

設計の小倉さんは、はじめに基本設計を立て
定期的な職人さんとの打ち合わせで
発掘された古材を利用したりするそうです。

 

建てていくうちに、「もっとこうしたほうがいい」という職人のさんの意見を
どんどん取り入れて家が作られていくそうです。

 

このレポートでは、紹介しきれないほどの見所がたくさん。
それほど職人さんたちが、丹精込めて作ったお宅でした。

 

古いものを壊すのは、簡単なこと。
古いものを活かすのは、手間のかかること。
でも、それだけの価値があると再認識ました。

 

【藍住空間プランラング】の奥村さん、設計士の小倉さんありがとうございました。

m(__)m

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

〜 aibonより感想 〜

 

「古民家」といっても、
今流行のレストランとかカフェではなく、
正真正銘の住むためのおうちです。

 

「使える部材は出来るだけ使う」

 

玄関の階段を再利用した下駄箱、障子を使った照明、
千鳥柄がアクセントになった台所収納など・・・。
古いものと新しいものがいい具合に溶け込んでおり、
面白いコントラストを生み出していました。

 

改築したおかげか、木も元気を取り戻したらしく、
天井から松やにが染み出していました。
70年も前の木が呼吸をしているんですね。
生きた素材と暮らすなんて、素敵じゃないですか!

 

施主さんも職人さんも、愛情と熱意を持って家づくりに取り組んだ事が
とっても伝わる味わいのあるお家でした。
古い家に新しい命が注ぎ込まれる・・・
そんな言葉がふと頭に浮かび、家路に着いたのでした。


関連記事

会員ログイン

ログインしていません。
ページ上部へ戻る