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今、三重県立美術館で行われている「大橋歩展」。
その会場で、「わたしの家」という大橋さんの家づくりの本を見つけました。

大橋さんは、建築家の永田昌民さんと共に、

大橋さんご夫婦と大橋さんのお母さん、そして息子さんで住む東京の家と、

ご夫婦のセカンドハウスを熱海に建てています。

2軒も建てるなんてすごい!さぞかしお金持ちなんだろうなあ、

と思ってしまいますが、大橋さんはキッパリこうおっしゃってます。

私よりもずーっと収入の多い人が家を持てないのは、

家を欲しいと思わないからじゃないのでしょうか。

欲しいと思えば、少しでもお金をためる努力をします。

それから自分の収入に見合った家でも満足します。

お家が欲しいと本当に思わなければ、どんなに収入が多い人でも、

どんな小さな部屋も手に入れることは出来ないのです。

ここで語られている家は「自分の暮らしにあった家」という意味だと思います。

毎日が楽しく快適に暮らせる家、それを手に入れるためには、

自分が何が一番欲しいのかを知ることが大切、ということですね。

大橋さんは、他の人よりも「家が欲しい」という気持ちがあったのだと思います。

さらに、自分たちの好みや家に望む条件が見えていたのだろうなあ。

大橋さんが1軒目の家を建てた理由、それは仕事を持つ大橋さんが

思春期の息子さんとのコミュニケーションをとれるようにするため、

また、同居している大橋さんのお母さんが

ゆっくり過ごせるような部屋をつくるためだったそうです。

これはちょっと意外!

時代の先端をいくイラストレータの家を建てる理由が、

思いっきり個人的なことだったからです。

しかし、大橋さんの家ではこの問題を解決することこそが大切だったのでしょう。

家を建てる理由なんて、その人それぞれで違っていいんです。

この本では、正直〜にいろんなことが書かれています。

永田さんのことを「えばっていてこちらを受け入れない

気むずかしさがただよっている」と言ってみたり、

大工さんに対しては「職人さんたちと施主とのあいだには

しっかりしたみぞがあるんじゃないか」と言ってみたり。

他にも、タイルの色から床材の貼り方まで、

こんなの好きじゃない、でも直してもらえなかった・・etc

とにかく感じたままを正直に書いています。

初めての家づくりで疑心暗鬼にならない方がおかしいのかもしれません。

はっきりとした大橋さんの物言いは、

「本当はこういう家にしたい・・」と思っていても口に出せないようなとき

「思ったことを言っていいんだ!自分の家だもん!」と背中を押してもらえそう。

大橋さん、いろいろと揉めた部分はあっても、

最終的には出来た家に満足されているのです。

うまくいかなかった部分でも、嫌だ、違う、と思った気持ちを

見過ごさなかったからなのかなあ、と思います。

一方で「もちは餅屋」の気持ちが大切だとも。

いくら勉強しても見えない部分までは素人はわかりません。

わからないことは素直に聞いて、アドバイスしてもらうのが早道なのだそう。

必見は、大橋さんオススメの建築家の探し方。

これは「なるほどー」と頷いてしまいました。

気になる方は是非、読んでみて下さい!

読みやすいけど読み応えはタップリあるエッセイです。

書店では手に入りにくい本なようなので、図書館で借りてみてはいかがでしょうか?

建築家との家づくりを考えている方は是非!

わたしの家

大橋 歩【著】講談社文庫

 


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