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屋根の家」ご存知でしょうか?

写真を見たら、「あ~、知ってる。見たことある。」と言う方もおられるかも知れません。

平屋の住宅の屋根が

デッキになっていて、テーブル・キッチンなどが設置されていて

家族みんなで第2のリビングとして

屋根の上ライフを楽しんでいるというお宅。

ゴローンと横になったり、

走り回ったり、

シャワーを浴びたり、

楽しみ方は様々。

そんな住宅を建てたのが

著者の手塚夫妻。

眺めの良い家が多く、窓が大きい⇒明るい、風が通る。

シンプルな間取りの箱型の家。

という印象の建築家夫妻。

本の前半は

「設計した住まいを訪ねて」。

設計した8軒のお宅を訪ね、

施主の方住み心地を語ってもらい、

当時の経緯や裏話を対談形式で紹介しています。

驚くのは

施主の方が住んでみて不満な点がないということ。

ビックリしたことはあるけれど

(例えば、冬の床材の隙間とか。大きな窓の掃除とか。)

多少の不便(?)は、こんなもの、と容認されていること。

みなさん、住まいながら楽しんでいて

10年後の住まいがどんな風になるのか楽しみにされていました。

後半は、自分たち自身のために設計した自邸を紹介しています。

そして今までに設計してきた住宅が間違っていなかったことを再認識したと言うのですから

とても住み心地がいいのでしょう。

ご夫妻の生まれ育った家や環境なども紹介され

ここに至った経緯もよくわかります。

風通しや、採光、天井高、開放感・・・

そうした百年先でもかわらない

建築の価値をテーマにしていきたい。

そうして生まれた住宅は古くならず、残るものだから。

(本文より)

という言葉が印象的でした。

「きもちのいい家」

手塚貴晴+手塚由比【著】

清流出版【出版】

1575円

2005/5【発行】

 

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