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【BOOK】大きな暮らしができる小さな家★★★★★

「住まいに本当に必要なものは何かということ。
そして必要なものさえあれば家は小さくていいのだ、という確信ですね。」
(~本文より)
どうしても家づくりを考えるときには
夢が膨らんで、アレも欲しい、せっかくだからコレも。。。
とついつい欲張ってしまいがち。
その結果家全体が大きくなり、予算オーバーに。。。
永田さんの設計は
必要なものをシンプルに、適度な大きさの中に配置し
季節の変化や経年変化、家族スタイルの変化に柔軟に対応できることが重要と考えています。
基本は「大らかな箱」
この箱に水廻りが付いてるというシンプルなもの。
「箱」と表現してしまうと、なんだか角ばっていて無機質な箱を連想してしまいそうですが
どちらかと言えば柔らかな印象を受けます。
「大らか」というのがポイントで、
何もかも決めてしまわず、変化に対応できる「大らかさ」 。
子供たちの成長と共に生活スタイルの変化を実感している私は
ウンウン!と頷けました。
家の中にそれぞれ家族の居場所があり、特に仕切っているわけではないけれど
お互いがゆるくつながっているそんなリビング。
実例の写真もたくさん載っているのですが
どれもダイニングの写真が載っています。
丸テーブルの上にシンプルなペンダントライトの写真はとても印象に残ります。
たぶんダイニングの役割を重要と考えているからこそ
この写真が多いのではないでしょうか。
室内のデザインはとてもシンプル。
何気ない配置なのですが、それが絶妙なのです。
細かな寸法まで気を配っているのがわかります。
住まいについての考え方、それが暮らしに繁栄してくるのだと
思った一冊でした。
シンプルな暮らしをめざす方には読んでいただきたい一冊です。
「大きな暮らしができる小さな家」
第1章 新旧自邸の33年 我が家が教えてくれたこと
第2章 大きな暮らしができる小さな家の設計術
第3章 永田昌民 N設計室の仕事8例
第4章 居心地の良い住まいをつくるディテール
第5章 永田昌民と4人の建築家のエスキース
永田昌民・杉本薫【著】
インデックス・コミュニケーションズ【出版】
1800円
2003/11【発行】