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吉岡さんは、株式会社シンケンの営業マンです。

シンケンとは、鹿児島県にある住まいづくりの会社。

いわゆる工務店という部類になるのかな?

「営業マンの書いた本=宣伝本」なのか・・・(ーー;)

と半ば期待薄で取り寄せてみました。

(今まで何冊かがっかりした本があったので・・・)

しか~し!

著者である吉岡さんは営業マンではあるものの

あくまで住み手の目線で 書かれていて本当に参考になりました。

 book2

 例えば、洗濯物の干し場書について書かれた

「夫のプライド<妻の効率」という一文。

設計段階で、様々なことを考慮して設定した物干し場。

実際住んで見ると

最初はその場所に干していたものの

使い勝手の悪さ(冬の日当たり、樹木が大きくなりくもの巣発生)から

奥様が「2階デッキに干す!」と宣言してしまうのです。

(ちなみにこの家、2階がリビング)

その後夫婦喧嘩を乗り越え

結局奥様の使い勝手を優先させ

2階デッキに洗濯物を干すことになります。

すごく生活観がわかると思いませんか?

実際イロイロ考えて設計しても

住んでみてからしかわからない事がたくさんあると思うのです。

また、「勉強部屋、必要?」の部分では

屋根裏部屋にあるお嬢さんたちの部屋(1ルーム)を紹介しながら

実際、テスト勉強しているのは

リビングだったりパソコン机だったり

夏の間はエアコンのあるママの机だったり

またあるときは、玄関横のもの要れ兼書斎にこもっていたり~

まるで放浪の民のように様々な場所で勉強している姿が紹介されていました。

(写真付き)

結局のところ居心地の良い場所があちこちにあるからこのようになったのでは?

と想像されていました。

今まで家づくりの本を多く読んできましたが

いかにもモデルハウスのような生活感の無い写真が多かったように思います。

この本は生活する前のよそいきの写真もありますが

7年住んだ普段の家の写真も多くあり

「やっぱりどのお宅でもこんなもんだよね・・」と安心する雰囲気があります。

家族と共に成長して来た「住まい」がわかる一冊。

オススメです。

「家づくりの玉手箱 吉岡さんちの暮らし」

吉岡孝樹【著】

株式会社シンケン【出版】

1500円

2010/6【発行】

 

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